2008/08/09
陽露月9日目
「ナツメっ良い隠れ場所知らない?」
いつ揶矯に見つかるかヒヤヒヤしながら、隠れ場…と悩むナツメを引っ張る。
「東はヤバいっすよ」
「揶矯は西にいるハズよ?」
私の疑問にナツメは自分の耳を軽く叩いて苦笑する。
「そっか…エルフと人間の混血だったわね…」
彼の耳たぶの半分を挟む金の髪飾りには、王宮で働く際に極秘情報を盗み聴きなど出来てしまう聴覚を押さえる為に、玖桜によって封印語が彫られている魔道具である。
「耳と目がちょっと良いだけで、寿命も魔力も普通。外見もエルフの白金じゃなくて黒鳶の落ちこぼれ亜人っすけどねっ」
「そんな…っ」
否定しようと思ったが、ナツメによってそれは遮られた。
両頬をぐに〜っと引っ張るのはナツメの手。
樺色の目がにこーっと細まる。
「にゃひほふふにょほっ」
すみません不敬罪は勘弁、とあははと笑いながらナツメは手を離す。
「何をするのよっ」
「ダメっすよ」
「何がよ」
「"悲しそうに亜人と言わない"とか"落ちこぼれじゃない"って言おうとしたっしょ。亜人ってのはそれだけで差別用語だし、俺を仲間にしたら誇り高いエルフ族を貶める行為だ。貴方は人間だって言うのも差別っすよ。仮にも一国の姫がそんな発言はヤバいだろ〜」
私は軽くナツメの頬を叩き
「今のは"仮にも"の分」
拳で抉るように逆の頬を殴った。ナツメは目を白黒させながら尻餅をつく。
「バカにすんじゃないわよ…っ私がそんな事に気付かないとでもお思い!?私が言いたいのはね!あんたは私が誇る騎士団の副隊長なのよっそのあんたが自分を恥じるような真似は止めなさいって事よ!」
呆けていたナツメは笑いながら聞く。
「家臣の恥は自分の恥とでも?」
「まっさか。あんたの恥はあんたの物よっ自分で責任持ちなさいっ」
「そう。そして貴方は勉強に戻りましょう」
ポンっと置かれた手に私は身を固くする。
や、揶矯………!
捕縛されズルズルと引きずられるのを、ナツメは嬉しそうに笑いながら見ていた。
「璃緒様」
「何よ揶矯」
「私の副官をありがとうございました」
別に、何もしてないわよ。
いつ揶矯に見つかるかヒヤヒヤしながら、隠れ場…と悩むナツメを引っ張る。
「東はヤバいっすよ」
「揶矯は西にいるハズよ?」
私の疑問にナツメは自分の耳を軽く叩いて苦笑する。
「そっか…エルフと人間の混血だったわね…」
彼の耳たぶの半分を挟む金の髪飾りには、王宮で働く際に極秘情報を盗み聴きなど出来てしまう聴覚を押さえる為に、玖桜によって封印語が彫られている魔道具である。
「耳と目がちょっと良いだけで、寿命も魔力も普通。外見もエルフの白金じゃなくて黒鳶の落ちこぼれ亜人っすけどねっ」
「そんな…っ」
否定しようと思ったが、ナツメによってそれは遮られた。
両頬をぐに〜っと引っ張るのはナツメの手。
樺色の目がにこーっと細まる。
「にゃひほふふにょほっ」
すみません不敬罪は勘弁、とあははと笑いながらナツメは手を離す。
「何をするのよっ」
「ダメっすよ」
「何がよ」
「"悲しそうに亜人と言わない"とか"落ちこぼれじゃない"って言おうとしたっしょ。亜人ってのはそれだけで差別用語だし、俺を仲間にしたら誇り高いエルフ族を貶める行為だ。貴方は人間だって言うのも差別っすよ。仮にも一国の姫がそんな発言はヤバいだろ〜」
私は軽くナツメの頬を叩き
「今のは"仮にも"の分」
拳で抉るように逆の頬を殴った。ナツメは目を白黒させながら尻餅をつく。
「バカにすんじゃないわよ…っ私がそんな事に気付かないとでもお思い!?私が言いたいのはね!あんたは私が誇る騎士団の副隊長なのよっそのあんたが自分を恥じるような真似は止めなさいって事よ!」
呆けていたナツメは笑いながら聞く。
「家臣の恥は自分の恥とでも?」
「まっさか。あんたの恥はあんたの物よっ自分で責任持ちなさいっ」
「そう。そして貴方は勉強に戻りましょう」
ポンっと置かれた手に私は身を固くする。
や、揶矯………!
捕縛されズルズルと引きずられるのを、ナツメは嬉しそうに笑いながら見ていた。
「璃緒様」
「何よ揶矯」
「私の副官をありがとうございました」
別に、何もしてないわよ。


