降神月17日

「瑯!?」
瑯に会いに盗賊ギルドの集落に行くと、玖桜様が飛び出して来た。俺だと確認すると、溜め息を吐いて肩を落とした。飼い主を待つ子犬の様で可愛らしいと思う。
俺がお仕えしているのは…よく猫の様だと言う失礼極まりない輩がいるが、バルドス曰くむしろライオンに近い。それも女性に対して失礼極まりないと思うが。
「なんだ、瑯はいないんですか?」
玖桜様はコクコクと首を縦に振った。
「おやっ揶矯の白大将殿じゃないっすか!瑯坊に何か用でしょかね?」
誰だったか。狐目の胡散臭い…ペド…だったか?
「ん…あぁ。剣を…」
「あ―っそりゃ瑯坊は惜しい事をしやしたねっ巷で評判の白牙の騎士殿に剣を教われるなんざ、なかなかあることじゃあないっすからね!」
コイツと話すとどうも馬鹿にされてる気がするのだが、気のせいか?
まぁ瑯がいないならしょうがない、帰るか。今帰ればバルドスや団長に捕まって酒に付き合わせる気がして嫌だが…まぁそういう運命なんだろう。
by 遊 水羽  at 23:59 |  揶矯の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑

降神月17日

今日は瑯は一人で仕事。
特A級盗罪はA級盗賊しか担当してはいけないそうなので、盗賊ギルドですらない私は当然お留守番。
ペドさんが今までの失敗談を話してくれそれはそれで面白いのですが…。
やっぱりちょっと寂しいです。でも我慢ですね。
……早く帰って来ないかなぁ
by 遊 水羽  at 23:32 |  玖桜の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑

降神月12日

嵐が訪れた。
「はぁ―――っやっぱりここは良いわねっ」
「王族がそんなんで良いのかよ」
「お父様はお疲れになるとお母様のいる後宮に逃げ込まれますし、深良お兄様は第三宮に逃げ出していきますけど。」
第三宮って…確か
「王族区画の女郎屋か」
「おい瑯。その言い方は第三宮の婦人方に失礼だぞ」
「女郎屋って何?」
「玖桜は知らなくて良いんですよ」
「そうだ玖桜は知らなくて良い」
「話を逸らすな瑯っ」
「っるっせぇな―ちょっと黙ってろよ揶矯」
「っな…!!お前―…」
「そうです。お黙りなさい揶矯。そんなことより瑯っ元とは言えば貴方がそのような下品な言葉遣いでいるから…っ」
盗賊に貴族達のような品性を求められても困る。
「盗賊に上品下品があんのか?」
「あら。盗賊と言えども我が国の民。女性を凌辱するような他国の盗賊とは違い何かしらのモラルやルールの基に行動しているのかと思っていましたが、違うのかしら?そもそも可憐な女性の前で下品な言葉を使うような方は人間失格と言っても過言ではないと…」
「うるせぇなっ!つうかお前今日は何しに来たんだよっ」
嵐だ。こいつが来ると頭が痛くなる。揶矯…大変だろうな。
つうか何を勝ち誇った顔をしてんだ、あの姫さんは。
「あら。もちろんお見合いから逃げて来たのですよ。」
「もちろんって…良いのかよ揶矯」
揶矯に仰ぐと「良くない良くない。」苦い顔で首を振った。
「一週間は我慢しましたものっ神様にだって文句は言えないはずですっ!」
それで良いのか?
「お前、そんなに逃げてんのに何で第一王位継承者候補なんだ?」
「授業などはサボったりしませんわよ?」
「出来ればお見合いもご参加下さい」
璃緒曰く頭は良いらしいし、外交もその気になれば楽勝らしい。まぁ俺から見てもそうだと思うが…。
璃緒と揶矯の口論を後目に色々思考を巡らす俺の後ろからボソリと玖桜が呟いた。
「したくない…ですよねぇ…」
したくないって…何がだ!?まさか…お見合いか!?
「お見合いした事があるのかっ!?」
玖桜は太陽神の巫女だからまさかお見合いなんて全く考えた事は無かったが、深良でさえ利用しようとしていたじゃないか……っ神官達に嫌な思いをさせられたかも……っ
結局は勘違いだったのだが。玖桜の物知らずも凄まじいな…。
俺はこれからも玖桜に振り回されそうだ。
by 遊 水羽  at 21:14 |  瑯の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑

降神月12日

璃緒様…じゃない。璃緒様がきた。
璃緒ちゃんと瑯は敬語を使うと怒るんですよね…。
今日もいつもの様に烏羽色のフードを纏って颯爽と歩いてきた。多分一番地味な物を選んでいらっしゃるのだと思いますけど、金の糸で縁に王族の紋章の龍が刺繍してありますからあまり身分を隠せてはいらっしゃらない…と思います。
何より騎士長の揶矯さんが後ろをついていらっしゃるから…。
そう以前に璃緒様…じゃない璃緒ちゃんに話しましたら全く構わないんだそう。むしろ皆に自分と揶矯さんが行くところを見て貰う方が良いのだとか。
そう璃緒ちゃんが言うと揶矯さんは頭を抱え、瑯は「いい性格してるよなぁ」と笑っていました。
今日の璃緒ちゃんはお見合いから逃げていらしたとか。
「一週間は我慢しましたものっ神様にだって文句は言えないはずですっ!」
そういうものなのでしょうか。というより"お見合い"って何なのでしょう。
以前、瑯が連れて行ってくれた移民地区で大きな男の方々がそのような事を言ってぶつかりあっていたような気がします。
…確かにあれは嫌ですよね。痛そう。
どうか太陽神のご加護がありますように。
「したくない…ですよねぇ…」
「お見合いした事があるのかっ!?」
あぁ瑯が青ざめてる…。私はまた何か失敗をしたのでしょうか?
by 遊 水羽  at 13:52 |  玖桜の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑

降神月1日

今日は大晦日から続く新年パーティー。
多くの貴族が王宮に集まり互いの財を見せあい、下級貴族は上流貴族とコネを作ろうと躍起になる。
「くっだらない…」
「まぁまぁそう言うんじゃねぇよ。白牙の騎士さんよぉ」
「っバルドス!?お前はお前の持ち場に行けっ」
バルドスは後ろから俺の頭を掻き乱しながら豪快に笑う。
俺と同じ騎士隊長のくせにコイツは……!!
「っと怒んなよ揶矯。俺は深良様に本日限りの護衛役を命じられたんだよ」
「深良様が?あの方は騎士団が嫌いだったんじゃないのか?」
王位第一継承者の深良様は剣など時代遅れで今は策略謀略の時代だといつも声高に叫んでいる。
「あれだろぉよ。璃緒様に対抗してぇんだろ?」
「くっだらないな」
全くだ!と笑いながら俺の背を叩こうとするのを避ける。しかし俺より十も生きて王族に仕えてるって言うのに王族に敬意のない奴だ。
「今は璃緒様に会いに行くから俺は用無しだってよ―っと、噂をすれば璃緒様じゃねぇか。俺ぁ行くぜ」
仕事に励めよ―っと背を向けたまま手を振り、去っていった。飄々とした男だが、たくましい肉体に刻まれる歴戦の傷跡が彼の強さを物語る。
「揶矯!」
振り向くと璃緒様が深良様を置いて漆黒の黒髪をなびかせながら颯爽と歩いてきた。真っ直ぐに見つめてくる翡翠の瞳を見ていると吸い込まれそうで。
周りの男爵子爵公爵が振り向いて彼女を視線で追う。っくそっ汚い眼で舐め回すなっ璃緒様が汚れる!!
「璃緒様…また逃げていらしたのですか?あちらで殿方が話しかけたそうにしていらっしゃいましたよ?」…自分の身分を忘れて…と思うが俺も璃緒様から見れば同じなのかもしれない。
「それを言うなら揶矯だって…貴方にお近づきになりたがるお嬢様方があちらで群れていらしてよ?」
「私はああいう方々は苦手です」キラビヤかに華やかに着飾る女達は確かに美しくはあるが、惹かれる物がない。俺は元々農民出だからかキラビヤかに着飾る女より粗末な服でも懸命に働く女の内面の美しさや自分を確固と持っている人に惹かれるらしい。まぁ綺麗な物は綺麗なんだが。
璃緒様を見ると下を向いて何やら考え混んでいる。「璃緒様?」どうしたんだろうか?
「揶矯っ抜け出しますっ付いて来なさい!」璃緒様は顔を上げるといつもの強い瞳に光を讃え高らかに宣言した。
いつも通りなのは良いが、今日も逃亡癖までがいつも通りなのは困ったものである。
果たして俺は姫様を警護するか任務通り警備をするか…。
by 遊 水羽  at 21:04 |  揶矯の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑

降神月1日

今日はパーティー。今日もパーティー。
年末年始はいつもこう。毎日キラビヤかなドレスに身を包んで香水の匂いを振り撒いて…。
貴族達の見栄の張り合い、足の引っ張りあい。笑顔の裏のしたたかな会話。
王族の気をひこうと一生懸命な愚かな人達。そんなことに使う金銭を少しでも国民の為に使えばよろしいのに。その方がよっぽど私のご機嫌取りには有効だと思うの。
そうお父様に言ったら苦笑して、「ならお前はそういう政治をすれば良い」…ですって。
あぁもうお父様。そんなこと言ったら深良お兄様が睨んでやってくるじゃないですか。でもお兄様ったら王位第一継承者のはずなのに、未だお父様から個別に指導をしていただけてないんですもの。お父様が私に期待してしまうのはしょうがないでしょう?
「やぁ可愛い妹君。楽しんでいらっしゃるかな?」
「深良お兄様はずいぶん楽しんでいらっしゃいますわね。ほら彼方でも美しい貴婦人が手を振ってらっしゃいましてよ?」
夜伽の相手にちょうどよろしいのでは?と耳打ちして口をパクパクさせているお兄様を後に窓際へ歩き出す。
「揶矯!」
夜の闇に輝く白銀の髪はどこに居ても目に留まる。星色に輝く瞳が優しく細まる。
「璃緒様…また逃げていらしたのですか?あちらで殿方が話しかけたそうにしていらっしゃいましたよ?」
「…別に逃げた訳ではありませんのよ」小さい頃からいろんな男に良い寄られきましたから慣れましたし、あしらうことだって造作もない。けど。
「それを言うなら揶矯だって…貴方にお近づきになりたがるお嬢様方があちらに群れていましてよ?」
「私はああいう方々は苦手です」そう顔をしかめるのを見て喜ぶ私は、なんて勝手なのでしょう。身分を忘れて彼を独り占めしたいだなんて。
「璃緒様?」
少し黙った私を心配そうに覗き込む。
明日から一週間、貴族と交渉に接待に頑張りますから…
今日くらい 良いですよね?
「揶矯っ抜け出します。付いて来なさいっ」
by 遊 水羽  at 18:09 |  璃緒の日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑
プロフィール

Author:遊 水羽
+ゆとりのオリジナルキャラクター
瑯row 玖桜cou 揶矯yata 璃緒akio
の日記形式で展開します。
空飴風味本舗で描く本編とはまた違った瑯達の世界をお楽しみ下さいv
※キャラクター基本設定に変更はありません。
設定は国などをまとめ次第、空飴風味本舗にてUPさせて頂きます。


=言いたいことをぽつぽつと。=

いらした方はぜひ足跡残して下さいなv
コメント大歓迎です!どうぞゆとりに知恵を…!!

また字間違い等ありましたらご連絡下さいっ
ついでに遊がBLに走りそうだったらどうぞ止めてやってください。
ここだけの話、遊の脳内では最初揶矯×瑯の話でした。玖桜はオマケだったという…頑張れヒロイン笑

ゆとりは文才皆無ですので稚拙な文に不快になられる方は全力でこの場から逃げることをオススメします。

未だにキャラの口調が掴みきれてなかったりorz
日記形式ってのが分かり難いんだ←

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更新は不定期になります。
文が完成したらこっそりと更新してます。

ではでは少しでも楽しんで頂ければ幸です(´v`*

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